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【獣医監修】犬の胆泥症は食事療法が必要?ドッグフードや手作りする際のポイント解説

胆泥症

愛犬が「胆泥症」と診断されると、多くの飼い主は治療法や食事の改善方法を慌てて探し始めることになります。

しかし、胆泥症は症状の振れ幅が非常に大きい病気で、特に治療を必要としないケースも少なくありません。
犬の胆泥症ってどんな病気なの?
どんな治療を受けることになる?
愛犬のためにしてあげられることは?

この記事では胆泥症を患う犬が具体的にどんな症状を起こすのかを解説しながら、飼い主ができる食事の工夫などについて紹介していきます。

胆泥症とその対処法について知りたい方の参考になれば幸いです。
この記事の監修獣医師
松田唯 獣医師
松田唯 先生
(獣医師)

獣医師(ガイア動物病院 院長)
松田唯 先生
北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。その後、2019年7月にガイア動物病院(東京都杉並区)を開設。 「動物病院としてやれることはなんでもやる、ちょっと便利な動物病院」をモットーに診療を行っています。

認定資格・所属学会

認定資格
獣医師免許

※掲載しているフードは監修者が選定したものではありません。ペットてびき編集部が独自に検証を行ったうえで選出しております。
※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証するものではありません。ご購入する際は、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。
もくじ

愛犬がかかる「胆泥症」とは?

胆泥症(たんでいしょう)とは、「胆嚢(たんのう)」という臓器に泥状の汁が溜まってしまう病気です。

胆嚢に溜められる「胆汁」は本来サラサラとしており、脂肪を水に溶けやすくする役割を持っています。

しかし、その胆汁が何らかの要因で固くなってしまうと、胆泥症や胆石(たんせき)といった症状を引き起こしてしまうのです。

胆嚢は肝臓と十二指腸を繋ぐ管の途中の位置にあります。
人間にとっては胆石のイメージが強い場所ですが、人間の胆石がコレステロールに起因するのに対して、犬の胆石のほとんどはカルシウム塩によってできるという違いがあります。

犬の胆泥症は何が原因で起こる?

愛犬が胆泥症を患ってしまう原因はひとつではありません。

現在も胆泥症の根本的な原因は解明されておらず、飼育の内容とはまったく関係なく発症してしまうケースも存在します。

ただし「胆泥症に繋がるのではないか」と推測されている要因は複数確認されているので、その点に注意を払うことで胆泥症の予防や早期発見に役立てることができるでしょう。

胆嚢炎による後遺症

胆泥症が極度に悪化すると、重度の胆嚢炎を併発し危険な状態に陥ることがありますが、実はそもそも胆泥症を起こす要因のひとつに胆嚢炎があるともいわれています。

胆嚢炎は胆嚢が炎症を起こす病気ですが、炎症によって胆嚢に溜められていた胆汁の性質・状態が変化してしまうと胆泥症を起こしやすくなります。

つまり、胆嚢炎と胆泥症は「卵が先か鶏が先か」の関係性にあるため、胆泥症を予防するには同時に胆嚢炎に備えることも大切です。

一般的に犬の胆嚢炎は、「腸炎・膵炎・肝炎」などの他の内臓異常や「細菌感染」によって引き起こされることが多いとされています。

また「甲状腺機能低下症」や「副腎皮質機能亢進症」といった内分泌疾患も、胆嚢炎と胆汁の変化をもたらすため注意しましょう。いずれの内分泌疾患も免疫力低下を引き起こすものです。そのため、胆嚢が細菌感染しやすくなってしまうわけですね。

愛犬の年齢

一般的に高齢の犬ほど胆泥症を発症しやすいと考えられています。

実際に胆泥症は少し前まで「加齢によって起こる自然な変化」の一種とも捉えられていたことから、軽度なものであれば治療の必要はないとの意見も根強くあります。

しかし、若い犬であっても胆泥症を起こす事例は決して珍しくないため、単に年齢だけを胆泥症の理由と考えるのは避けた方がいいでしょう。

犬種による発症のしやすさの違い

犬種による体質の違いや、遺伝的な要因が胆泥症の罹患率に影響しているとの意見もあります。

特に胆泥症を発症しやすいとされる犬種には以下のものがあります。

  • シーズー
  • チワワ
  • シェットランド・シープドッグ(シェルティ)
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • ビーグル
  • ミニチュア・シュナウザー
  • パピヨン
  • ダックスフンド

など

上記の中には、遺伝的に脂質代謝異常や高脂血症を起こしやすい犬種が多く、同時に胆泥症にも特に注意が必要となっています。

犬の胆泥症については現在も不明な点が多いため、安易にパターンに当てはめずに、その犬自身の症状とよく向き合うことが大切になります。

参考
胆泥症 |千葉市の動物病院・あいペットクリニック稲毛獣医科

犬の胆泥症が引き起こす主な症状

犬の胆泥症は軽度のものであれば自覚症状もなく、特に目立った健康被害が生じることはありません。

ただし、胆泥症の進行によって胆嚢炎や肝障害を併発するようになると、さまざまな症状が見られるようになります。また、進行しても20〜30%程度は症状を出さないことがあるので、症状がない=ほっといても良いというわけではないのが難しい病気です。

  • 食欲や運動意欲の低下
  • 血圧の低下
  • 腹部の痛み(触られるのを嫌がるなど)
  • 嘔吐(黄色や緑色の液体を吐く、未消化物を吐くなど)
  • 下痢(便が軟らかい、白っぽいなど)
  • 発熱(耳介、脇の下、腹部など)
  • 黄疸(白目、歯ぐき、耳介の内側などが黄色く変色する)

さらに症状が進行した最悪の場合には、胆嚢が破裂し腹腔内が汚染され、腹膜炎を起こしてしまうこともあります。

胆泥症の多くは急に悪化するわけではないので、定期的な健康チェックによって悪化の前兆を見逃さないようにしてください。
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胆泥症に改善方法や治療方法はある?

胆泥症は必ずしも「治療を必要とする病気」とは限りません。

軽度な胆泥症には大きな健康被害もなく、生活習慣や食事内容の改善によって進行を止めることも可能なことから、投薬や手術といった体に負担のかかる治療は極力避けるべきと考える獣医師も多くいます。

その一方で胆泥症を将来の深刻な病気に繋がるものと捉えて、早期治療を目指すべきとの見解もあります。

愛犬の胆泥症治療に関しては、その子の症状と獣医師の意見を総合的に踏まえて、ケースバイケースで判断することが大切です。

ただし、超音波検査によって胆泥がすでに「非可動性」と呼ばれる状態まで固まってしまっていることが判明した場合は、「胆嚢粘液嚢腫」という胆泥症とは似て非なる病気に進行していく可能性が高いことから、積極的な治療が求められます。
もしすでに非可動性にまで悪化していて、その状態の胆泥症の治療を獣医師に断られてしまったときは、セカンドオピニオンも検討した方がいいでしょう。
松田先生からのコメント
胆嚢粘液嚢腫にかかっており、明らかな症状が出ている場合は外科的な治療が必要となります。内科的な治療の有効性は明らかにされていません。

ただ、外科手術を行った場合の死亡率は、(高く報告されているものでは)20%とも言われています。(おそらく、手術に踏み込む段階でかなり重症なものが多いからだとは思います。)

発見した段階で必ずしも手術が必要とは言えませんが、早い段階で手術を行う方がリスクは低いものと思われます。

胆泥症の犬に与えられる主な薬

ウルソ(ウルソデオキシコール酸)

犬の胆泥症に対する治療には「ウルソ」という利胆剤がよく使われます。

ウルソは漢方薬の「熊胆」に含まれていることでも知られる善玉胆汁酸で、摂取することで体内の胆汁酸を薄めて胆汁の流れを改善する効果を持っています。

ウルソの特徴である副作用の危険が非常に低いことから、胆泥症以外にも広く肝臓系の病気治療に利用されています。

ただし、あくまで体内の胆汁の流れを改善して悪性物質を排出しやすくする薬なので、摂取した途端に劇的な効果を発揮するわけではありません。

場合によっては長期的に飲み続ける必要がある点は覚えておきましょう。

スパカール(トレピブトン)

スパカールは十二指腸にある「オッディ括約筋」を緩めることで胆汁の排出を促進する利胆剤です。

ウルソが胆汁を薄めるのに対して、スパカールは出口を広げることで胆汁の排出量を増やす効果を持っています。

スパカールには副作用はほとんど見られませんが、効果には個体差が大きいため、症状の改善が確認できないときは別の薬に切り替えられることが多いようです。

エリスロマイシン

胆嚢炎や肝炎などに症状が悪化している場合には抗生剤の一種である「エリスロマイシン」を投与することもあります。

エリスロマイシンには消化管の運動を促進する作用もあることから胆泥症の改善に役立つとされていますが、大きな効果が確認できない際はやはり別の治療法に切り替えられます。
松田先生からのコメント
抗菌薬に関しては、獣医師の好みも大きく関わってきますが…胆嚢炎については様々な細菌に効果があるペニシリン系(アモキシシリン、アンピシリンなど)、セフェム系(セファゾリンなど)、ニューキノロン系(オルビフロキサシンなど)を用いることが多いです。

これ以外の抗菌薬は、感受性検査という「どのような抗菌薬が効果があるのか調べる検査」を行った上で使用していきます。

胆嚢の摘出手術

犬の胆泥症が外科手術を必要とするのは以下のような状況です。

  • 胆泥がすでに胆石化して胆管閉塞が起こっている
  • 胆泥が溜まりすぎて胆嚢が肥大化し、破裂の危険がある
  • 胆嚢の壁が薄くなり弱っている
  • 投薬治療を続けても改善効果が見られない

こうした症状に対しては外科手術による胆嚢摘出が検討されます。

胆嚢摘出手術の難易度はそれほど高くありませんが、腹膜炎の併発といったリスクがあることや愛犬の以降の生活に大きな影響が出ることから、実施については慎重に判断する必要があるでしょう。

食事の改善による健康療法

脂質が多いフードを与えることで膵炎や高脂血症を起こし、その結果胆嚢の病気にかかりやすくなることが知られています。そのため、低脂質のフードが望ましいとされています。そのため、基本的には脂質を健康維持に必要な最低ラインまで抑えることが望ましいとされています。

糖質(いわゆる炭水化物)については、吸収されにくいものなら摂取した方がいいと言われています。

胆泥症の予防や改善にあたって、日々の食事内容はきわめて重要な要素となります。

食事療法だけで症状の劇的な改善が見込めるわけではありませんが、だからといって高脂質の食事を続けていたのでは胆泥症は悪化してしまう可能性が高いので注意が必要です。

犬の胆泥症に関しては、症状の深刻度や獣医師の方針によって治療内容が大きく変わってきます。まずは納得のいくまで担当医と相談するようにしましょう。

胆泥症の犬に対する食事の選び方

ここからは胆泥症の愛犬に対して、具体的にどんな食事を用意するべきなのかについて解説していきます。

単純に脂質を抑えてしまうと体の維持に必要な栄養素も足りなくなってしまうため、フードをきちんと選んで健康を守りつつ胆泥症に備えることが大事になります。

なるべく低脂質のフードを選ぶ

主食となるドッグフードは低脂質なものを選ぶようにしましょう。

ドライフードなら脂質7~10%程度に抑えられていることが目安となります。

ただし、軽度の胆泥症で特に症状が出ておらず、食欲旺盛な愛犬にいきなり低脂質なフードを与えても見向きもされない恐れがあります。

そのため低脂質フードへの切り替えは既存のフードに少しずつ混ぜながら行い、愛犬の食いつきや食べ残しの量を見ながら調整していくといいでしょう。

極端にタンパク質を制限しない

胆泥症について、タンパク質の制限などの情報がありますが、タンパク質を制限する必要があるのは、肝不全の場合です。

たんぱく質の分解によって出てきたアンモニア(体にとって有害なもの)を解毒するのが肝臓です。

その肝臓に負担をかけないためにタンパク質を制限しなくてはいけないのは、肝臓の機能が停止してしまっている場合(すなわち肝不全)なので、予防的にたんぱく質制限をすることはお勧めできません。

たんぱく質制限による健康被害のデメリットの方が大きくなってしまいます。

なお、胆石症や胆嚢粘液嚢腫で肝臓に負担がかかり、黄疸などの症状が出たり、アンモニアの数値が高くなっている場合にはタンパク質制限することを考える必要があります。
胆泥症への対策として高タンパク質の食事を避けることは大切ですが、タンパク質の不足は他の病気へのリスクにも繋がります。

消化しやすいフードを用意する

胆泥症は嘔吐や下痢など胃腸のトラブルも引き起こすことから、ある程度症状が進行してしまっている愛犬に対しては消化にいいフードを選ぶようにしましょう。

消化を助ける食材や成分を配合しているものだけでなく、食べやすい固さや形状についてもこだわってあげるのがおすすめです。

状況に応じてフードをふやかして食べやすくするといった工夫もしておきましょう。

特におやつを与える場合には栄養やカロリーに加えてメインの食事に負担をかけない消化性の高さまでよく考えておくことが大切です。

基本的には低脂質でありながら健康維持に十分なタンパク質を備え、かつ消化しやすいフードを選ぶようにしましょう。

胆泥症の犬におすすめのドッグフード4選

市販のドッグフードの中には、胆泥症対策を意識したものが多く存在します。

一部ではありますが、編集部が選んだ胆泥症予防対策におすすめのドッグフードを紹介していきます。

和漢みらいのドッグフード【特別療法食 KA】(肝臓用)

和漢みらいのドッグフード(肝臓用)

公式サイトURL https://mirai-dog.com/DGKA/MAIN/?ad_code=MAIN
価格(税込) 通常:5,720円(1kg)+送料880円
定期:4,620円(1kg)送料無料
用途 療法食
原産国 日本(国産)
原材料 生肉(鹿・魚)、玄米、大麦、国産雑節、サツマイモ
脂質 7%以上
タンパク質 19.0%以上

和漢みらいのドッグフードは食事療法にこだわった健康志向のドッグフードです。

療法食に分類されるフードは人間でいう病院食に近い無味乾燥なものになってしまいがちですが、和漢みらいのドッグフードはその点に考慮してトータルでの栄養バランスを崩さないさまざまな工夫が施されています。

また、「特別療法食(肝臓用)」はその名の通り胆泥症を始めとする肝臓や胆嚢の不調に対して、適切な栄養素を供給するものとなっています。

宣伝文句として謳われている「陰陽五行思想を導入した和漢フード」という響きは少し怪しく感じられるかもしれませんが、実際には現代栄養学に基づいた食材選びが行われているのです。

1kgで通常価格5,720円という価格はコストパフォーマンスに優れているとはいえませんが、値段以上の価値のあるドッグフードといえるでしょう。

脂質が7%にまで抑えられているので他の低脂質フードと比較しても非常に優秀です。
低タンパク質・低脂質・低ナトリウム
和漢みらいのドッグフードはこちら

モグワンドッグフード

モグワン

公式サイトURL https://www.mogwandogfood.co.jp/cart
価格(税込) 通常:4,708円(1.8kg)+送料704円
定期:4,237円(1.8kg)+送料704円
※3つ以上まとめ買いで送料無料
用途 主食
原産国 イギリス
原材料 チキン、サーモン、サツマイモ、豆類
脂質 10%以上
タンパク質 27%以上

モグワンドッグフードは、イギリス発祥のドッグフードです。

栄養バランスに優れているだけでなく無添加無着色の安全性を徹底しており、原材料のクオリティに対するこだわりは、世界的にも高い評価を得ています。

また、原材料だけでなく、手作りレシピを再現したとされる味つけもモグワンの大きな魅力です。

モグワンは健康志向のドッグフードの中では愛犬の食いつきが良いことで知られています。

胆泥症のような特定の症例に対して特化した配合をしているわけではありませんが、愛犬の食欲を削ぐことなくバランスの良い食事を目指したい飼い主にとっては、チョイスしやすい選択肢といえるでしょう。

また、通常価格は1.8kgで4,708円ですが、定期コースでのまとめ買いをすることで最大20%の割引を受けることができます。

モグワンは愛犬の健康を考える人々の間では特に評価の高いドッグフードです。
ただし、胆泥症がかなり進行してしまっている犬に対してはそれでも脂質が少し高めになってしまうため、明確な症状が出ていない段階で導入するのがおすすめです。
食いつきと健康を最大限に考えたドッグフード
モグワンドッグフードはこちら
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ペロリコドッグフード ライト

ペロリコドッグフード ライト

公式サイトURL https://www.perolicodogfood.com/light/cart
価格(税込) 通常:4,708円(1.8kg)+送料704円
定期:4,237円(1.8kg)+送料704円
※3つ以上まとめ買いで送料無料
用途 主食
原産国 オランダ
原材料 チキン、ダック、白身魚
脂質 8%以上
タンパク質 22.5%以上

ペロリコドッグフードライトは、オランダ生まれの低カロリードッグフードです。

欧州の非常に厳しい基準をクリアした工場で生産されており、無添加無着色だけでなくグレインフリー(穀物完全不使用)も徹底されています。

犬の中には穀物アレルギーを持つ子も多いので、新しいドッグフードを試すにあたってグレインフリーだと安心感があります。

ペロリコドッグフードライトは、特に食事制限を受けた犬に与えることを意識して作られていることから、軽度の胆泥症と診断された犬のフードを切り替える際には有力な選択肢となることでしょう。

また、珍しい特徴としてフードの形状が「クロス型の超小粒」に加工されている点が挙げられます。この形状にすることでフードの丸呑みがしづらくなり、愛犬の早食いを防止することができるのです。

胆泥症の対策にはフードの消化を良くすることも重要なので、自然と細かく噛んで食べることになるペロリコドッグフードライトの工夫は嬉しいポイントですね。
ペロリコドッグフードライトは、低脂質・低カロリーでありながら良質なタンパク質は比較的しっかり摂ることができます。そのため胆泥症による食事制限に限らず、老齢や去勢・避妊で必須カロリーが下がってきた愛犬に与えるのにも適したドッグフードとなっています。
食事制限中・健康管理中の犬におすすめ
ペロリコドッグフードライトはこちら

ロイヤルカナン消化器サポート(低脂肪・ドライ)

ロイヤルカナン 消化器サポート 低脂肪 ドライ

公式サイトURL https://www.royalcanin.com/jp/dogs/
価格(税込) Amazon参考価格:2,464円(1kg)
※時期によって変動する場合があります。
用途 療法食
原材料 米、肉類、小麦、大麦
脂質 5%以上
タンパク質 20%以上

ロイヤルカナン消化器サポートはペットフードの一大ブランドである「ロイヤルカナン」が販売する療法食ドッグフードです。

ロイヤルカナンはフードの種類が非常に多く、同じ「消化器サポート」に分類されるフードでも特徴や形状によってさらに細かく種類が分かれています。

胆泥症の犬に最適なのは「ロイヤルカナン消化器サポート(低脂肪・ドライ)」なので購入の際には注意しましょう。

公式通販サイトでは見つからないこともありますが、ロイヤルカナン製品はAmazonや楽天など多くの通販サイトで取り扱いがあるので、お得な場所で購入するのがおすすめです。

療養食フードとしての特徴は、何といっても脂質が5%にまで抑えられているところ。

とにかく限界まで脂質を抑えた食事を与えたい場合には、真っ先に選ぶべきフードということになるでしょう。

また、高消化性に徹底した成分調整が行われていることから、消化器の弱っている犬の負担を減らすこともできます。

ただし、明確に「消化吸収不良による下痢や高脂血症を起こしている犬向け」に調整されているため、素人が独自の判断で与えるには注意が必要です。

そのためフードを切り替える際には、必ず事前に獣医師に相談しておくようにしましょう。

ロイヤルカナンは、低脂質・高消化性といった観点からも胆泥症予防対策向けのドッグフードといえるでしょう。

胆泥症の犬には手作りフードを与えるのがいい?

胆泥症の進行度合いはそれぞれ異なるため、万全を期すなら市販のフードではなく愛犬の状態に合ったフードを手作りしてあげるのが一番ということになります。

とはいえ、犬には食べると中毒症状を起こす禁止食材も多く、正しい知識と経験を持っていないと適切な手作りフードを作ることは困難です。

それでも手作りフードを作ってあげたいなら、以下の食材を中心に考えてみましょう。

ブロッコリー

ブロッコリーは野菜の中でも、茹でるだけで簡単に柔らかく食べることのできる食材です。

脂質も低く栄養も豊富なので、温野菜にしておやつとして与えるのにも向いています。

しっかりと茹でれば消化も問題ありませんが、芯の部分は細かく刻んであげた方がいいでしょう。

きゅうり、リンゴ

きゅうりとリンゴはどちらもほとんどが水分であり、脂質が低く消化が良い点が共通しています。

調理の必要も特になく、そのまま与えるだけでも良いおやつになります。

甘いものを好む子にはリンゴ、歯ごたえを重視する子にはきゅうりを与えるといったように愛犬の好みに合わせて与えてあげるといいでしょう。

ヨーグルト

腸内環境を整える効果を持つヨーグルトは胆泥症の愛犬にも相応しいおやつのひとつです。

ただし、人間用のものを与える際は「糖質0、砂糖不使用」といった表記を必ず確認しておくことが大切です。

かぼちゃ、サツマイモ

かぼちゃやサツマイモは、食物繊維と栄養が豊富に含まれているため胆泥症を患う愛犬にも向いている食材のひとつですが、糖質が非常に高いという弱点も持っています。

そのため胆泥症の愛犬に与える場合は、しっかりと茹でたものを一口程度あげるように心がけましょう。

本格的なフード作りの食材とする際にも、糖質過多には要注意です。

主食を手作りするのは大変なだけではなくアレルギーなどのリスクもあるので、”ドッグフードで足りない栄養や食欲を補うおやつを用意する”という感覚で手作りに挑戦してみるのがおすすめです。

犬の胆泥症についてのよくある質問

胆泥症の犬に散歩や運動をさせても大丈夫?

無症状の状態ならむしろ、散歩による運動で肥満解消に励むことにはプラス効果しかないと考えていいでしょう。

症状が進行して食欲不振や運動能力の低下が見られる場合には、獣医師に相談の上で無理のない運動を心がけましょう。

胆泥症と診断されたら食事回数を減らした方がいい?

食事の回数を減らしてしまうと一度の食事量が増えてしまったり、愛犬がストレスを抱える原因ともなります。

そのため食事の内容は、回数よりも一度の量を調整することでコントロールしていく方が望ましいといえます。

ただし加齢によって食欲が衰えてきている場合など、食事の回数自体を見直した方がいい時期も存在します。

詳しくは獣医師に相談しながら、愛犬の状態を見てケースバイケースで判断してください。

犬の胆泥症は努力次第で完治する?

胆泥症は肝機能の疾患など特定の原因で引き起こされることもありますが、大半は加齢に伴って自然に発生する病気です。

また、一部には「超音波検査の精度向上によって胆泥症の判定がしやすくなっただけ」で、そもそも軽度の胆泥症なら病気として扱う必要はないとの考え方もあります。

そのため愛犬が胆泥症の診断を受けたからといって、焦って完治を目指すのはむしろ逆効果になる可能性が高いと考えておきましょう。

食事改善や投薬治療も、あくまで胆泥症の進行を遅らせて致命的な病気を併発させないようにすることを大きな目的としています。

例外的なのは胆嚢の摘出手術を行った場合ですが、その後の経過は注意深く見守る必要があることから「手術成功=完治」とは捉えない方がいいでしょう。

犬の胆泥症について不安やわからないことがある場合は、本やネットの情報を信じる前に必ず担当の獣医師に相談するようにしてください。

犬の胆泥症についてのまとめ

犬の胆泥症のほとんどは診断された時点では無症状なので、人間のメタボリックシンドロームのように「今後の食事や運動に気をつけて」といった程度の意味合いであると考えて差し支えはないでしょう。

犬の胆泥症が問題になってくるのは、以下のような状況に発展した場合です。

  • 愛犬の体調や行動に不自然な悪化が見られる
  • 胆泥症と診断されたあとも高脂質な食事を改善していない
  • 逆に胆泥症を極度に気にして餌の質が下がってしまう

これらは基本的に愛犬の問題ではなく、飼い主自身の不注意によって起こる問題です。

胆泥症に対して恐れすぎず、かといって侮りすぎず適切な対応をしていくことが愛犬にとって一番大切なのは間違いありません。

胆泥症について正確な知識を身につけて、愛犬を守ってあげられる飼い主を目指しましょう。
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