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大型犬に合うドッグフードの選び方や注意すべき点は?おすすめ9選はこれ

大型犬に合うドッグフードの選び方や注意すべき点は?おすすめ9選はこれ

愛犬に少しでも長く健康でいてもらいたいという思いは、飼い主全員に共通する思いです。

ただ、その思いを実現するには、さまざまな大型犬に関する知識を、責任をもって身につけておくことが欠かせません。

そこでここでは、大型犬の飼い主が知っておきたい以下ポイントそれぞれを詳しく解説しています。

などなど …

この記事では、大型犬のドッグフードに関するおさえておきたい基礎知識やおすすめフードを紹介しています。

本記事を読めば、大型犬に対する理解をさらに深めることができます。
もくじ

選び方のポイント!大型犬に適したドッグフードとは

大型犬ならではの特徴を踏まえた、ドッグフードの選び方のポイントを以下にまとめました。

紹介している6つは、大型犬の健康に欠かせない重要なポイントばかりです。

しっかりチェックしておきましょう。

良質な肉や魚が主原料

大型犬の健康に、良質なたんぱく質は欠かせません。

具体的には、良質な肉や魚が主原料のドッグフードが、大型犬には合います。

特に、たんぱく質が不足してしまうと、筋肉が分解され早くに老化が進みます。

原材料の先頭に、肉や魚が来ているドッグフードを選んであげましょう。

ただ、極端な高たんぱく食はリン含有量が高くなり腎臓に負担をかけてしまいます。

食事全体の栄養素のバランスが、適切に調整されたフードを選ぶことが大切です。

約半分を低脂肪の動物性原料が、残り半分を野菜や果物などの植物性原料が占めているのが、理想とされています。

高すぎない脂肪含有量とカロリー

大型犬は、小型犬や中型犬に比べて体重1kgあたりの消費カロリーが少ないです。

肥満はさまざまな体のトラブルの原因になるため、カロリー控えめな食事が基本的に合うとされています。

また、油脂が多く含まれるドライフードは胃から排出されにくく、胃のトラブルの原因になりやすいという報告があります。

胸部の深い大型犬は、胃拡張や胃捻転を発症しやすい傾向にあるため、特に注意が必要です。

大型犬には、脂肪含有量もカロリーも高すぎないドッグフードが合います。

体格は個体差が大きい部分でありますが、愛犬が適正な体重をキープできる食事管理が大切です。

関節を健康に保つ成分が含まれている

体の大きい大型犬は、関節にかかる負担が大きいです。

シニア期に入ってからのケアでは遅いことも多いため、早い段階から日々の食事を通して関節の健康をサポートする成分をあげておくことも大切です。

たとえば、グルコサミンやコンドロイチン硫酸、MSM(メチルスルフォニルメタン)といった成分は、関節の保護や修復を助ける働きがあります。

これら3大成分が入ったドッグフードが、大型犬には向いています。

関節に配慮した成分の入っていないドッグフードを愛犬が好む場合、サプリメントなどを活用して補ってあげることもできます。

消化に良い成分や食べ物が含まれている

個体差はあるものの、消化器官がデリケートな大型犬はとても多いです。

体に負担がかからない、消化しやすいドッグフードが大型犬には向いています

たとえば、プレバイオティクスや食物繊維は腸内環境を整え、消化を助ける効果が期待できます。

また、サツマイモやかぼちゃなどの消化しやすい野菜が炭水化物源として使われているフードの方が、胃腸に優しいです。

体に負担なく、美味しく食べられるフードを選んであげましょう。

消化に負担のかかる食事は体の疲れにつながり、免疫力まで下げてしまうことがあります。

コスパの良さを考慮する

大型犬は食べる量が多いので、ドッグフードのコストパフォーマンスも重要なチェックポイントです。

ドッグフードの品質は愛犬の健康に直結する、一番こだわるべきポイントです。

ただ、買い続けるのが負担になる、値段の高いドッグフードは飼い主の生活を苦しめてしまいます

コスパと品質のバランスが自分たちにとって一番良いと感じるドッグフードを選びましょう。

飼い主の幸せあっての、愛犬の幸せです。

粒が噛み応えのある大きさか

口や歯が大きい大型犬には、粒が大きめで噛み応えのあるドッグフードが向きます。

一般的に粒の大きさが、10~20mm程度のフードが合うとされています。

粒が小さすぎると丸呑みしてしまい胃腸に負担をかけ、体調不良の原因になりがちです。

噛み応えのある粒は、歯の健康や食事の満足感にもつながります。

好みによるところも大きいので、粒の形の違うフードをあげるときにはいつも以上に愛犬の様子を気にかけてあげましょう。

大型犬におすすめ!ドッグフードブランド9選

大型犬に特におすすすめのドッグフードブランド9選それぞれの特徴を、以下で紹介しています。

それぞれのブランドに違った魅力が詰まっているので、ぜひひとつひとつチェックしてみてください。

ネルソンズ

アカナ アダルトラージブリード

商品名 ネルソンズ ドッグフード
価格
※ 公式サイト参考
税込み9,196円(5kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種(特に中型犬・大型犬向け)・全年齢
原産国 イギリス
主な原材料 チキン50%(チキン生肉25%、乾燥チキン25%)、サツマイモ
特徴 香料・着色料・穀物不使用
公式サイト https://www.nelsonsdogfood.jp/cart

ヒューマングレードの原材料を贅沢に使った、イギリス生まれの人気ドッグフード「nelsons(ネルソンズ)」。

香料や着色料のほか、穀物も不使用で、炭水化物源にはさつまいもとバターナッツスカッシュしか使われていません。

穀物アレルギーのワンちゃんにも、安心してあげられます。

また、全犬種・全年齢に最適な総合栄養食ではあるものの、特に中型・大型犬に合わせた粒のサイズを採用しています。

1辺1cmほどの三角形型の粒は、丸呑みしがちな大型犬がしっかり噛んで食べやすい作りをしているところも、ネルソンズドッグフードの魅力です。

口がまだ小さいパピーにあげる場合、小さく砕いたりふやかしてあげるのがおすすめです。

アカナ

アカナ アダルトラージブリード

商品名 アカナ アダルトラージブリードレシピ
価格
※ Amazon参考
税込み23,000円(11.4kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 大型犬・成犬
原産国 カナダ
主な原材料 新鮮鶏肉 (16%), 乾燥鶏肉(15%), 丸ごと赤レンズ豆
特徴 人工添加物不使用、高品質な動物原材料を60%使用
公式サイト https://acana.net/products/adult-large-breed-recipe

カナダのペットフードメーカーであるチャンピオンフード社が手掛ける人気ドッグフードシリーズ「ACANA(アカナ)」。

さまざまな犬種・年齢向けの商品が豊富で、大型犬向けについては成犬用と子犬用のアカナドッグフードがあります。

大型犬・成犬用フードについては、起こりがちな関節障害に配慮し、脂肪と炭水化物を控えめに調整。

人工添加物不使用で、原材料調達から調理までとことんワンちゃんの幸せのことだけを考えて作られています。

高品質な動物原材料を60%・フルーツや野菜、ハーブを40%とバランスよく配合したフードは、食いつきの良さにも定評があります。

大型犬特有の悩みに寄り添いつつ、美味しさを両立した理想的なドッグフードです。

オリジン

オリジン オリジナル

商品名 オリジン オリジナル
価格
※ Amazon参考
税込み1,958円(340g)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種・全年齢
原産国 アメリカ合衆国
主な原材料 新鮮鶏肉 (25%), 新鮮七面鳥肉 (8%), 新鮮鶏内臓 (レバー, 心臓) (7%)
特徴 新鮮な生ものを使用、人工添加物不使用
公式サイト https://acana.net/products/orijen-original

アカナと同じ、カナダのチャンピオンフード社が手掛ける人気ドッグフードシリーズ「Orijen(オリジン)」。

成犬用に作られたオリジンオリジナルについては、鶏や七面鳥、天然魚、平飼い卵など高品質な動物性原材料を使用。

そのうちの3分の2を、新鮮な生のものが占めています。

フレッシュな食材を自社キッチンで丁寧に調理することで、食材の栄養素がそのまま詰まった栄養満点で食いつき抜群のフードに仕上げています。

また、人工添加物が使われていない安心感もオリジンシリーズの魅力です。

オリジンオリジナルのほかシニア用は全犬種用ですが、パピー用については大型犬用に作られた「オリジン パピーラージ」という商品があります。

カナガン

カナガン

商品名 カナガン ドッグフード チキン
価格
※ 公式サイト参考
税込み5,852円(2kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種・全年齢
原産国 イギリス
主な原材料 チキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ
特徴 香料・着色料不使用、グレインフリー、EPA・DHA配合
公式サイト https://www.canagandogfood.co.jp/cart

良質なたんぱく質を豊富に含む人気ドッグフードシリーズ「CANAGAN(カナガン)」。

表で紹介しているチキンの他、サーモンをメインとしたカナガンも展開。

愛犬の清潔感が気になる人にぴったりな「カナガンデンタル」や、トッピングや食が細い子にぴったりなカナガンドッグフードチキンのウェットタイプもあります。

いずれも香料や着色料不使用

さらに、グレインフリー仕様で、穀物の代わりにエンドウ豆やサツマイモなどの食物繊維豊富な豆類やイモ類がたっぷり使われているのも特徴です。

EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸やヨウ素などのミネラルのほか、野菜や果物が豊富に使われているのでビタミンも豊富に含まれています。

食いつきの良さにも定評があるので、美味しく愛犬の健康を保ちたい人に特におすすめです。

全犬種・全年齢向けに作られているカナガンのドライフードは、子犬や小型犬でも食べやすい小さめサイズの粒を採用している点にはご注意ください。

モグワン

モグワン

商品名 モグワン ドッグフード
価格
※ 正規取扱店参考
税込み5,038円(1.8kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種・全年齢
原産国 イギリス
主な原材料 チキン&サーモン56%(チキン生肉21%、生サーモン12%、乾燥チキン12%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ
特徴 食いつきと健康を両立、グレインフリー
正規取扱店 https://laetitien.co.jp/products/dogfood/mogwandogfood/

日本のレティシアンとペットフードのプロであるカナガンチキンスタッフが、共同開発することで誕生した大人気ドッグフード「モグワン」。

原材料の選定から粒の硬さの調整まで、とことん犬のことを考えたこだわりが詰まったフードです。

特徴は、犬にとって不要なものを省き、必要なものをできるだけ取り入れることを大切にしているところ。

一方で、手作り食のレシピを参考に、健康だけでなく美味しさの両立を目指して開発されているのもモグワンの魅力です。

メインの食材には、放し飼いチキンの生肉と生サーモンを贅沢に使用。

香り高いフードは食いつきの良さに定評があるので、食の細い子にもおすすめです。

さらに、モグワンは穀物を一切使っていないグレインフリーレシピを採用しています。

穀物と相性の悪い子にも、モグワンであれば安心してあげられます。

全犬種・全年齢向けに開発された総合栄養食なので、色々なワンちゃんを飼っている家庭にもぴったりです。

ロイヤルカナン

ロイヤルカナン マキシ アダルト(大型犬専用フード 成犬用)” width=

商品名 マキシ アダルト(大型犬専用フード 成犬用)
価格
※ 公式サイト参考
税込み7,456円(4kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 大型犬・生後15カ月齢以上
原産国 大韓民国
主な原材料 肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーン、コーンフラワー
特徴 高品質なたんぱく質と食物繊維をバランスよく配合、EPA・DHA配合
公式サイト https://shop.royalcanin.jp/マキシ-アダルト(大型犬専用フード-成犬用)

フランスに拠点を構える、世界100か国以上に展開しているグローバルなペットフードカンパニー「Royal Canin(ロイヤルカナン)」。

ドライフードだけでも20種類以上、ウェットフードの種類も豊富で、犬種・年齢・お悩みなどから愛犬に合ったものを選べます。

大型犬用のドッグフードの種類も多く、中でも大型犬の成犬用に開発された「マキシ アダルト」が人気です。

高品質なたんぱく質と食物繊維がバランスよく配合されたフードが、健康的な消化をサポート。

大型犬の重い体をしっかり支えるのに欠かせない、骨や関節の健康維持に効果的と言われるオメガ3系不飽和脂肪酸EPAやDHAもたっぷり配合されています。

愛犬の健康をトータルサポートしたい飼い主さんに、特におすすめです。

ロイヤルカナンの食事療法食を公式オンラインショップで購入する場合、かかりつけ動物病院の登録が必要です。

管理がしっかり行き届いている安心感の高さも、ロイヤルカナンの魅力です。

ブルーバッファロー

ブルーバッファロー ドッグフード ライフプロテクション・フォーミュラ 成犬用 チキン&玄米レシピ” width=

商品名 ブルーバッファロー ドッグフード ライフプロテクション・フォーミュラ 成犬用 チキン&玄米レシピ
価格
※ Amazon参考
税込み16,113円(2.7kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種・成犬
原産国 アメリカ合衆国
主な原材料 骨抜き鶏肉、チキンミール(グルコサミン源)、玄米、大麦、オートミール
特徴 高品質な生肉や果物を使用・独自開発した抗酸化栄養素SUPER 7を配合
販売ページ Amazon

高品質な生肉や果物を贅沢に使ったペットフードシリーズとして人気の「BLUE BUFFALO(ブルーバッファロー)」。

子犬用・成犬用・シニア犬用がありますが、いずれのドッグフードにも独自開発した抗酸化栄養素「SUPER 7」が豊富に含まれています。

SUPER 7の抜群の抗酸化作用が、食事を通して免疫力の維持をサポートしてくれる効果を期待できます。

ただし、ブルーバッファロー・ジャパンは、米国本社からの方針を受け、すでに商品の国内での新規販売を停止しているそうです。

日本国内の正規取扱店で手に入るブルーバッファローは、基本的に在庫限りになる点にはご注意ください。

食いつきの良さにも定評があるので、食が細い子にも試してみる価値があるかもしれません。

ホリスティックレセピー

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商品名 Holistic RECIPE(ホリスティックレセピー) チキン&ライス 成犬用
価格
※ 正規取扱店HP参考
税込み1,760円(400g×2)
種類 ドライフード
犬種・年齢 全犬種・成犬
原産国 アメリカ合衆国
主な原材料 鶏肉粉、玄米、醸造米、大麦
特徴 牛肉・小麦・乳製品・卵のほか、合成保存料・合成着色料・人工香料未使用
公式サイト https://hr-purpose.com/pages/27/

日本特有の季節や住環境を踏まえ、日本専用に開発されたペットフードシリーズ「Holistic RECIPE(ホリスティックレセピー)」。

犬用のフードの種類も豊富で、年齢別はもちろん、チキン&ライスのほかラム&ライスやさまざまな健康に配慮した商品を展開しています。

ホリスティックレセピーのドッグフードはいずれも、牛肉・小麦・乳製品・卵などのアレルゲンになりがちな原材料が使われていません

また、合成保存料や合成着色料、人工香料未使用の安心感も魅力です。

さらに、免疫サポート効果を期待できる、抗酸化作用のあるカテキンやテアニン、サポニンをたっぷり含む緑茶が配合されているのも共通した特徴です。

中でも、チキン&ライスは、主原料に嗜好性の高いアメリカ産チキンを贅沢に使用。

食いつきの良さに定評あるフードは、全犬種向けに作られています。

多頭飼いしている場合、ホリスティックレセピーであれば、犬種に関わらず同じフードをあげることができます。

大型犬がトラブルを抱えがちな、関節の健康に配慮したグルコサミンとコンドロイチンの含有量が多いのも、ホリスティックレセピーのドッグフードの共通した魅力です。

サイエンス・ダイエット

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商品名 ヒルズ サイエンス・ダイエット 大型犬用 アダルト 1~5歳 成犬用 チキン
価格
※ Amazon参考
税込み7,282円(12kg)
種類 ドライフード
犬種・年齢 大型犬・1~5歳成犬用
原産国 チェコ
主な原材料 トウモロコシ、小麦、トリ肉(チキン、ターキー)、大豆
特徴 軟骨・関節・被毛・皮膚の健康サポート成分配合
公式サイト https://www.hills.co.jp/dog-food/sp-canine-science-plan-adult-large-breed-with-chicken-dry#

アメリカのペットケアブランド「Hill’s(ヒルズ)」が手掛けるペットフードブランド「サイエンス・ダイエット」。

ライフサイエンスに基づき、さまざまな年齢や体重のペット向けの商品のラインナップが充実しているシリーズです。

大型犬向けだけでもたくさんの種類のドッグフードを展開しているものの、中でも成犬用のチキンが人気です。

グルコサミンとコンドロイチン硫酸が、体重による負担がかかりがちな軟骨と関節の健康をサポート。

カルシウムなどのミネラルも、大型犬の健康に配慮した最適な量・バランスで配合されています。

さらに、ビタミンEやオメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸による、健康な皮膚と美しい被毛を維持。

高品質な自然素材を使っているので、消化のしやすさにも定評があります。

成犬用のほか子犬用やシニア用はもちろん、ダイエットなど体重に配慮したドッグフードもあり、今の愛犬に合ったサイエンス・ダイエットを選べます

動物病院や専門店限定のシリーズもあり、とにかく種類が豊富です。

大型犬のパピーにおすすめのドッグフードは?

大型犬に適したドッグフードを選ぶ際のチェックポイントは、子犬にも当てはまります。

高すぎない脂肪量やカロリーはもちろん、消化がよく、続けやすい値段のものを選ぶことも大切な視点です。

ただ、成長期である子犬ならではの配慮すべきポイントがあるのも事実です。

大型犬のパピー用のドッグフードを選ぶ際には、特に以下3点をチェックするようにしてください。

  • 脂肪とカロリー
  • カルシウムとリンのバランス
  • 粒の大きさ

以下で、大型犬のパピー用のドッグフード選ぶ際に特におさえるべきポイント3つの詳細を解説しています。

脂肪とカロリーに注意!

大型犬は、小型犬より体重1kgあたりの代謝率が低い傾向にあります。

この傾向は、子犬時代にも当てはまります。

成長期だからと言って、脂肪分やカロリーが高いドッグフードを大型犬の子犬にあげると、肥満になってしまうかもしれません。

肥満がさまざまな健康トラブルの原因になるのは、成長期である子犬期も例外ではありません。

愛犬に元気に成長してもらうためにも、脂肪分やカロリーが高すぎるドッグフードは子犬期を含めて大型犬には不向きです。

一方で、大型犬は小型犬より大人になるのに時間がかかる傾向にはあるものの、生まれた時と成犬期の体格差が大きいです。

子犬期には、毎日体が成長します。

あげすぎは厳禁ですが、逆に、今の体格や運動量にあったエネルギーを摂取できない食事量の不足も、元気に成長できない原因になりえます。

こまめに体重を量り、食事量を今の愛犬に合ったものに常に調整してあげることが大切です。

個体差はありますが順調に成長しているか、適正な体重をキープできているか、常に気にかけてあげましょう。

手作りは要注意!カルシウムとリンのバランス

大型犬は、生まれた時から成犬になるまでに、体を担う骨が特に大きく成長します。

ただ、骨の成長には非常に時間がかかります。

実際、小型犬では1年もかからない成犬になるまでの期間が、大型犬では13か月から18か月かかるほどです。

そのため、大型犬のパピーの骨の成長に欠かせないカルシウムとリンの摂取方法には、特に注意が必要です。

カルシウムの摂りすぎは、成長に必要なそのほかのさまざまなミネラルの吸収を阻害してしまうことが知られています。

場合によっては、カルシウムの過剰摂取が原因で、骨格の重度発育障害が引きこされることまであります。

カルシウムは、たくさん摂ればとるほど良い成分というわけではありません。

また、骨の発達に同じく必要なリンとカルシウムの摂取量のバランスが崩れると、リンがカルシウムの吸収を阻害してしまうことがあります。

カルシウムとリンの比率は、1対1から1対2が適量とされています。

この比率が適正に保たなければ、強度の高い健やかな骨の成長を期待することはできません。

ちなみに、ワンちゃんに総合栄養食をあげている場合、カルシウムやリンなどのサプリメントを別途あげる必要はありません。

手作りフードをあげている場合、特に不足しがちなリンの配合量を考慮したレシピを選んであげましょう。

成長期に必要な栄養素はとても複雑です。子犬期に手作りフードのみをあげる場合、特にレシピの詳細なチェックが欠かせません。

子犬の口の大きさに合った粒をチョイスして!

ワンちゃんはフードを食べにくいと感じると、それが原因でご飯を食べたがらなくなってしまうことがあります。

実は犬は、味や香り以上に食事の食感を重視していると言われているほどです。

特に歯や噛む力が未発達な子犬期は、フードが食べにくいことが原因で、食欲が減ることがよくあります。

ただ、摂取すべき栄養素が足りない状態が続いてしまうと、健やかに成長することはできません。

口にしてもすぐに吐き出すなど食べにくそうな様子が見られた場合、粒の大きさや形が違うフードを試してみるのがおすすめです。

愛犬が元気いっぱい美味しそうに食べてくれるフードを選んであげましょう。
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シニア用ドッグフードに切り替えたい!大型犬はいつからがいい?

年齢とともに体が衰え、食欲が減ったり健康トラブルを抱えやすくなるのは犬も人も同じです。

シニア期に入ったワンちゃんの食事は、シニア用のドッグフードに切り替えたほうが良いことも多いです。

以下で、大型犬のシニア用ドッグフードの切り替えに関するおさえておきたい基礎知識をまとめました。

大型犬のシニア期は?

一般的に犬は、7歳からシニア期に入るとされています。

ただ、大型犬は犬の中でも寿命が短い傾向にあり、シニア期に入るタイミングが少し早めです。

一般的に、大型犬は5から6歳あたりからシニア期に分類されます。

そのため、ドッグフードのシニアタイプへの切り替えも、5から6歳ころを目安に検討するのがおすすめです。

一方で、人間同様犬も、歳による身体の変化は、個体差が大きいです。

老化が始まってきたと感じるタイミングが来ない限り、年齢だけを理由に、無理にシニア用のドッグフードに切り替える必要はありません。

犬の老化の代表的なサインをまとめたのが以下です。

  • 白い毛(白髪)が増えた
  • 毛がパサつき、皮膚が乾燥しやすくなった
  • 鼻がカサカサに乾くようになった
  • 歯が黄ばみ、口臭がきつくなった
  • 黒目部分が白く濁り始めた
  • 太りやすくなった
  • 筋肉が落ちてお尻を中心に体が小さくなった
  • 肉球が硬くなる
  • 声が低くなりイビキがひどくなった
  • 歩くのが遅くなったり歩きたがらなくなった
  • 段差につまずいたり物によくぶつかるようになった
  • 呼んだ時の反応が鈍くなった
  • トイレの失敗が増えた

etc …

老化のサインがいくつか見られるようになったら、シニア用のドッグフードへの切り替えを検討しましょう。

ただ、ここで示したのは老化の結果現れるよくある症状の例にすぎません。

必ずしも老化の結果としてこれら症状が現れているとも限らない点にも注意が必要です。

なんらかの病気のサインの可能性もあるので、不安に感じた時にはかかりつけ医に相談するようにしてください。

年齢にこだわらず、愛犬の体質や好みに合った食事をあげることが大切です。

どれくらいの期間で移行する?

シニア用のドッグフードへの切り替えは、10日ほど時間をかけるのがおすすめされています。

もともとあげていたドッグフードに切り替え予定のシニア用ドッグフードを前る量を、少しずつ増やしていきます。

最初は、今食べているフード9割に対して新しいドッグフードは1割ほどにとどめましょう。

2日目はこれまで食べていたフード8割に対して、新しいフードを2割まで増やします。

毎日1割ずつ増やし、10日間ほど時間をかけてシニア用ドッグフードに切り替えると、愛犬の体や心にかかる負担を減らせます。

なお、フードの切り替え時に現れることが最も多い不調といえば、軟便です。

数日間でおさまるのであればそれほど気にする必要はないものの、1週間以上軟便の症状が続く場合一度以前のフードに戻し様子を見たほうが良いかもしれません。

不安な場合、一度かかりつけ医に相談するのも手です。

また、食べ物にアレルギーを持つ犬も多いです。

これまで食べていたドッグフードに問題がなかったからといって、新しいフードはそうとは限りません。

フードを切り替える際には、いつも以上に食事中・食後の愛犬の様子を気にかけてあげましょう。

10日という数字にこだわらず、敏感な子についてはもっと時間をかけてフードを切り替えてもOKです。

ドッグフードの食いつきもチェックして!

シニア期に入ると、食欲が落ちてしまうワンちゃんが多いです。

代謝や活動量は年齢とともに低下する傾向にはあるものの、必要な栄養素を摂取できない日々が続けば、体は衰えるばかりです。

大型犬向けに作られたシニア用のドッグフードに限っても、さまざまな種類があります。

食欲旺盛な子についてはあまり気にする必要がないものの、食の細いシニア犬にあげるドッグフードは食いつきが良いかもしっかりチェックすべきポイントです。

長く元気にいてもらうためにも、必要な栄養素を愛犬が喜んで摂取できるドッグフードを選んであげましょう。

食欲旺盛な場合、これまでと同じ食事をあげ続けると肥満になってしまうことがあります。

カロリーオフなど、太りにくさに考慮したフードが合う子もいます。

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よくある質問(Q&A)

大型犬のドッグフードに関する、よくある質問を以下にまとめました。

大型犬に与えるドッグフードの量は?

大型犬の成犬に与えるドッグフードは、体重1kgあたり約50kcal摂取できる量が目安とされています。

ただ、これはあくまで目安にすぎません。

ドッグフードのパッケージには、体重別の給与量の目安値が掲載されているものが多いです。

給与量の概算には、1kg約50kcalという数字ではなく、ドッグフードのパッケージに書かれている値を参考にするのがおすすめです。

一方で、パッケージを参考に求めた給与量についても、愛犬にとって最適とは限らない点には注意が必要です。

活動量や年齢、健康状態によっても、日々摂取すべきエネルギー量は変わります。

愛犬の様子に目を配りながら、最適な量を調整しあげましょう。

適量がわからないときには、その道のプロである獣医師に相談してみるのもアリです。

愛犬にとって最適なドッグフードの量を見極めてあげることも、飼い主の大切な役割です。

参考文献:ドッグフードの給餌量の計算方法は?適量を判断する方法や注意点を解説

大型犬のご飯代はいくらくらいですか?

大型犬のご飯代は、平均して月1万円程度が相場と言われています。

ただ、無添加などの品質にこだわったプレミアムフードをあげる場合、月数万円以上かかることが多いです。

逆に、安いフードであれば、月5,000円程度におさえることもできます。

また、ドライフードではなくウェットフードをメインにあげると、ご飯代が高くつきます。

無理なく続けやすい値段のドッグフードを選ぶことも、重要な視点です。

小型犬用と大型犬用のドッグフードの違いは何ですか?

小型犬用と大型犬用のドッグフードの主な違いは、4つあります。

  • 粒の大きさ:それぞれが食べやすいように、小型犬用は小さく、大型犬用は大きめに作られている
  • カロリー: 代謝が激しい小型犬用は高エネルギー、代謝が高くなく太りやすい大型犬用はカロリー控えめに作られていることが多い
  • 栄養素: 小型犬用はエネルギー供給重視、大型犬用はトラブルを抱えやすい関節や体重管理重視のものが多い
  • 健康配慮: 小型犬は歯や血糖、大型犬は関節や肥満に配慮して作られたものが多い

あくまで傾向ではあるものの、小型犬と大型犬では同じ犬でも体質や抱えやすい健康トラブルにも違いがあります

それら体質や配慮すべき点の違いが、大型犬用と小型犬用それぞれのドッグフードにはしっかり反映されています。

大型犬に小型犬用の、あるいは、小型犬に大型犬用のドッグフードをあげるのはやめましょう。

多頭飼いしている場合、大型犬には大型犬用の、小型犬には小型犬用のフードをそれぞれ用意してあげましょう。

それぞれに別のものを準備するのが大変な場合、全犬種用のドッグフードという選択肢もあります。

大型犬用ドッグフードについてまとめ

大型犬の健康を維持するためには、必要な栄養素が網羅された、カロリーが高すぎないドッグフードを選ぶことが大切です。

大型犬がトラブルを抱えやすい消化や関節に配慮した成分が入ったフードを選んでおくと、より安心です。

また、基本的なドッグフードの選び方のポイントは変わらないものの、子犬期やシニア期には違った点を気にかける必要があります。

子犬期には特に、体を担う骨のもととなるカルシウムとリンのバランスに注意すべきです。

一方で、大型犬は小型犬や中型犬よりシニア期になるのが一般的に早めです。

さまざまな老化のサインが出てきたら、食事も徐々にシニア用のものへの切り替えを検討しましょう。

長く健康にいてもらうためにも、愛犬の体質やライフステージに合わせた最適な食事を選んであげることが大切です。
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