犬の体臭が気になる、あるいは、愛犬の体臭が急にきつくなった場合、色々不安になるのは当然のことです。
そこでここでは、犬の体臭の原因や対策、中でも特にニオイ軽減効果を期待できるおすすめのドッグフード5選を紹介しています。
犬のニオイの正体は何?
愛犬からする独特のニオイが気になる。
犬を飼っていると、そのような経験を一度はしたことがある飼い主の方は多いのではないでしょうか。
基本的に犬のニオイは、犬自体が放つ「獣臭」に由来しています。
ただ、犬の健康状態や食生活、さらに住環境によってもその獣臭自体も変化する点には注意が必要です。
以下で、犬のニオイの原因となる具体的な要素を詳しく解説しています。
犬自体が放つ獣臭
犬の体臭は、犬自体が放つ獣臭と言い換えることができます。
そしてこの獣臭は基本、皮膚や被毛から分泌される皮脂と汗や微生物が結びつくことによって発生しています。
犬と人は、汗のかき方が大きく違います。
人の全身に存在するさらっとした汗を出すエクリン腺と呼ばれる汗腺。
犬にエクリン腺があるのは、肉球と鼻先だけです。
代わりに犬の全身には、人の脇の下や乳輪など、特定の部位にしかないアポクリン腺が存在します。
要は、人の脇汗のようなじとっとした汗を犬は全身でかいています。
このアポクリン腺は脂腺と直結しているため、ここから出る汗と皮脂が酸化し、雑菌が繁殖してしまうと体臭が発生します。
また、犬の皮膚には、皮膚常在菌という微生物が存在し、これがニオイの原因になることも少なくありません。
微生物自体のニオイは強くないものの、この菌が皮脂と結びつくことで独特の臭気を放ちます。
その結果、独特の獣臭が生じます。
遺伝的に体臭が強くなりやすい犬種も
すべての犬が同じようにニオイを放つわけではありません。
遺伝的に体臭が強くなりやすい犬種というものも存在します。
たとえば、ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバー、ビーグルなどの犬種は、他の犬種と比較して体臭が強くなる傾向があります。
これら犬種は被毛が厚く皮脂の分泌量も多いため、ニオイが強く感じられることが一般的です。
一方で、チワワやトイプードルなど、毛が少なめで皮脂の分泌が少ない犬種は比較的体臭が少ないと言われています。
もちろん個体差があるので一概には言えませんが、ニオイに敏感な人は、体臭の少ない犬種という視点で愛犬を選ぶのも良いかもしれません。
タイミングによっていつもよりも獣臭が強く感じられることも
犬の体臭は、さまざまな要因を受けて日々変化します。
たとえば、運動後や雨に濡れた後は、皮脂が活性化し、ニオイが強くなることがあります。
犬が激しい運動をした後は汗と皮脂が混ざり合い、獣臭が強くなることが多いです。
また、雨の日には湿気が影響して、普段よりも体臭が強く感じられることがあります。
さらに、犬の食生活や健康状態も体臭に影響を与える要素です。
健康状態が悪化すると、嫌なニオイが強まることも少なくありません。
愛犬のニオイに強い違和感を覚えた場合、自己判断はやめてかかりつけ医に一度相談してみるのも手です。
ドッグフードが大きく関係?犬のニオイ
犬の体臭は日々口にする食事、要はドッグフードの影響も大きく受けます。
特に、犬が食べるフードが体内でどのように消化されるかが重要で、消化不良を起こすと腸内環境が悪化し、体臭や口臭が強くなることがあります。
添加物が多く含まれたフードや質の低い食材を使用したドッグフードは、消化に負担がかかります。
結果として体臭を悪化させることがあるため、フード選びには注意が必要です。
以下に、嫌なニオイの原因になりがちな、特に注意が必要な原材料をまとめました。
臭う体臭の原因となる原材料
イヤな体臭の原因となる原材料の代表的なものとしては、4Dミート・植物性たんぱく質・添加物の3つがあげられます。
4Dミートと呼ばれる肉副産物や肉粉
4Dミートというのは、病気や怪我をした動物の肉、つまり「死んだ」「病気」「怪我をした」「障害のある」動物の肉を意味します。食用に使われることのない低品質な肉副産物と言え、4Dミートが使われたドッグフードは、犬の消化に負担をかけ、体臭の原因になりえます。また、肉粉も同様に質の悪い原材料で作られることが多いため、体臭を強くしてしまうことがある注意が必要な原材料です。
小麦などの植物性タンパク質
植物性タンパク質は、動物性タンパク質に比べて消化が悪く、犬の腸内でガスを発生させることがあります。このガスが体外に出ると、体臭や口臭を強める原因となります。
保存料や酸化防止剤、着香料や着色料など多くの添加物
多くの添加物が含まれているドッグフードは、犬の体内で代謝しにくく、結果として体臭が強くなることがあります。特に、人工的な保存料や着色料は体に負担をかけ、消化不良や代謝の問題を引き起こすことがあります。
これら原材料以外にも、体質によっては消化吸収が苦手な原材料がある子もいます。
消化しやすいドッグフードを選んであげることは、体臭対策だけでなく、愛犬の健康維持にとっても大切です。
犬の体臭軽減におすすめ!ドッグフード5選
体臭軽減効果を期待できるおすすめのドッグフードを5つ選びました。
それぞれの特徴や詳細を以下で紹介しています。
アランズナチュラルドッグフード
商品名 | アランズナチュラル ドッグフード ラム |
---|---|
販売企業 | 株式会社レティシアン |
価格 ※公式サイト参考 | 税込み5,038円(2kg) |
種類 | ドライフード |
対象年齢 | 全年齢 |
犬種 | 全犬種 |
タイプ | 総合栄養食同等 |
原産国 | イギリス |
主な原材料 | ラム40%(生ラム肉25%、乾燥ラム肉10%、ラムオイル4%、ラムグレイビー1%) |
特徴 | 添加物不使用、グレインフリー |
サポート | 食物アレルギー、毛・皮膚のサポート |
公式サイト | https://www.naturaldogfood.co.jp/cart |
大自然の中でのびのびと育った良質なラムを贅沢に使った、イギリス産ドッグフードです。
使われている食材は、たったの9種類だけ。
人工添加物不使用はもちろんのこと、犬のアレルギーの原因となりやすいとされている穀物や乳製品、牛豚肉なども一切使われていません。
アレルギー体質の子や、日ごろの食事を通してアレルギー対策をしたい飼い主さんにもぴったりです。
それでいて、犬が健康を維持するのに必要な栄養素はしっかり網羅されています。
消化吸収性に長けた、体臭を含めた愛犬の健康をトータルサポートしてくれる効果を期待できるフードです。
さらに、皮膚や被毛の健康をサポートしてくれるオメガ3脂肪酸を豊富に含むアマニ油が使われているのも特徴です。
皮膚トラブルや毛艶の悪さに悩んでいる愛犬にも、アランズナチュラルドッグフードは向いています。
ナチュロル
商品名 | ナチュロル |
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販売企業 | 楽しい製薬株式会社 |
価格 ※Amazon参考 | 税込み4,680円 |
種類 | ドライフード |
対象年齢 | 全年齢 |
犬種 | 全犬種 |
タイプ | 総合栄養食 |
原産国 | 日本(国産) |
主な原材料 | 新鮮生牛肉、新鮮鶏生肉、新鮮馬生肉、新鮮魚生肉、タピオカ |
特徴 | 添加物・保存料不使用、グレインフリー |
サポート | ニオイ対策、食物アレルギー、免疫力アップ |
公式サイト | https://reason-why.jp/home/naturol-q/ |
全年齢・全犬種の健康をトータルサポートし、愛犬と笑顔で20歳を迎えることをコンセプトに作られた国産ドッグフードです。
ニオイ対策に効果を期待できる成分としては、乳酸菌・オリゴ糖・海藻などがたっぷり配合されています。
体臭や便のニオイが気になる子にもぴったりです。
また、人工添加物はもちろん、化学調味料などを含めた体への悪影響が懸念される32品目が一切使われていません。
完全無添加仕様なので、知らぬ間に体に悪いものが溜まる心配も最小限におさえられます。
しかも、牛・鶏・馬・魚などの生肉が総量の55%を占めていて、グレインおよびグルテンフリーレシピを採用しています。
グルテンやグレインの消化が苦手な子やアレルギー持ちの子にも、安心してあげられます。
さらに、免疫アップや健康維持に効果的なビタミンCも高濃度で配合。
愛犬の健康をトータルサポートしてくれる効果を期待できるプレミアムドッグフードです。
うまか(UMAKA)ドッグフード
商品名 | うまか(UMAKA)ドッグフード |
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販売企業 | トリゼンダイニング株式会社(華ちゃん犬猫すこやか本舗) |
価格 ※公式サイト参考 | 税込み5,478円(1.5kg) |
種類 | ドライフード |
対象年齢 | 全年齢 |
犬種 | 全犬種 |
タイプ | 総合栄養食 |
原産国 | 日本(国産) |
主な原材料 | 鶏肉、玄米、大麦、かつお節、大豆 |
特徴 | 無添加、グルテンフリー |
サポート | 腸内環境に配慮、食物アレルギー、関節サポート |
公式サイト | https://hana.inuneko-sukoyaka.jp/regular_courses/101 |
九州産華味鳥を100%使用している、国産のドライタイプのドッグフードです。
ニオイの原因になりがちなお腹の調子を整えてくれるビフィズス菌やオリゴ糖が配合されているので、体臭対策にもぴったりです。
さらに、関節をサポートしてくれるグルコサミンやコンドロイチンなどもたっぷり配合。
動物性たんぱく質は鶏肉のみを使用し、不要な添加物はもちろんグルテンフリーのレシピで作られています。
お腹や関節の調子が気になる子はもちろん、アレルギー体質の子にもあげやすいドッグフードです。
また、表で紹介しているドライフードのほか、同じシリーズに「やわか(YAWAKA)」というしっとり食感のやわらかタイプのドッグフードもあります。
仕様はうまかとよく似ているので、硬いドライフードが苦手な愛犬には、やわかドッグフードがおすすめです。
オリジンオリジナル
商品名 | オリジン オリジナル |
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販売企業 | チャンピオンペットフーズ社 |
価格 ※公式サイト参考 | 税込み1,958円(340g) |
種類 | ドライフード |
対象年齢 | 全年齢 |
犬種 | 全犬種 |
タイプ | 総合栄養食同等 |
原産国 | アメリカ合衆国 |
主な原材料 | 新鮮鶏肉 (25%), 新鮮七面鳥肉 (8%), 新鮮鶏内臓 (レバー, 心臓) (7%) |
特徴 | 新鮮な生ものを使用、人工添加物不使用 |
サポート | ペット栄養学に基づくレシピで健康をトータルサポート |
公式サイト | https://acana.net/products/orijen-original |
カナダのチャンピオンフード社が手掛ける人気ドッグフードシリーズ「Orijen(オリジン)」。
中でも、全犬種・全年齢向けに作られたオリジンオリジナルドッグフードには、鶏や七面鳥、天然魚、平飼い卵など高品質な動物性原材料が贅沢に使われています。
しかも、そのうちの3分の2を新鮮な生の肉や魚が占めています。
新鮮な食材を自社キッチンで丁寧に調理することで、栄養素がそのまま詰まった栄養満点で香り豊かな食いつきの良いドッグフードに仕上げています。
また、人工添加物が不使用で、消化吸収性の良さにも定評があり、お腹にトラブルを抱えがちな子にもぴったりです。
健康寿命・推進を目的にペット栄養学の研究に基づき作られたオリジンオリジナルは、口臭はもちろん、愛犬の健康をトータル的にサポートしてくれます。
ただ、栄養満点なオリジンオリジナルは、一般的なドッグフードよりもタンパク質や脂質などが少し高めです。
健康的な体重をキープするためには、あげる餌の量をしっかり管理する必要がある点にだけご注意ください。
このこのごはん
商品名 | このこのごはん |
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販売企業 | 株式会社オモヤ |
価格 ※公式サイト参考 | 税込み3,850円(1kg) |
種類 | 総合栄養食 |
対象年齢 | 全年齢 |
犬種 | 小型犬 |
タイプ | ドライフード |
原産国 | 日本(国産) |
主な原材料 | 鶏肉(ささみ、レバー)、玄米、大麦 |
特徴 | 無添加、グルテンフリー |
サポート | 腸内環境。食物アレルギー・涙やけに配慮 |
公式サイト | https://shop.konokototomoni.com/shop/products/knknghn00/ |
厳選した食材のみを使って日本国内にある人の食品と同レベルの品質管理のもと作られている国産ドライフードです。
善玉菌を増やしてくれる乳酸菌がたっぷり配合されているため、ニオイの原因になりがちなお腹の調子が気になる子にもぴったりです。
また、国内で調達が難しいパパイヤやモリンガ以外の食材は、すべて日本国内原産のものを使用。
毛並みに良いとされている肉や果物もバランスよく配合されています。
目元ケアに最適なスーパーフードモリンガやさつまいも、まぐろなどもたっぷり含んでいます。
お腹の調子や毛並みの悪さ、涙やけが気になる小型犬に特におすすめです。
さらに、こだわりの食材のみを使うのはもちろん、レシピにはグルテンフリーのものを採用。
香料・着色料・保存料・防カビ剤・増粘剤・発色剤・酸化防止剤(BHA・BHT)など体への悪影響が懸念される添加物も一切使われていません。
体臭対策できるドッグフードに必須の、消化吸収のしやすさにも定評があります。
ドッグフード以外も気をつけるポイント
ドッグフードを見直すことで、犬の体臭がある程度改善されることはあります。
ただ、それ以外にもさまざまな気を付けるべきポイントがあります。
具体的に、以下の3点に注意することです。特に高齢犬の場合、体調や生活習慣に影響を受けることがあるため、ケアは大切です。
最低1ヶ月に1回はシャンプー
少なくとも1か月に1回はシャンプーしてあげましょう。
これは、生活する中で生じる皮脂汚れを放置すると、酸化したり雑菌が繁殖してニオイの原因になるためです。
冬の乾燥している時期は3〜4週間に1回を目安に、逆に梅雨などの湿気の多い時期や暑い時期は2~3週間に1回はシャンプーすることが、体臭対策には必須です。
また、洗い残しや生乾きは雑菌の繁殖の原因となり、新たなニオイのもとになります。
よく洗った後は、必ずドライヤーでしっかり乾かしてあげましょう。
体質によっては週1回程度のシャンプーが必要な子もいます。
人間のご飯やおやつはあげない
どんなに欲しがっても、人間のご飯やおやつをあげるべきではありません。
人間と犬では、体の作りが全く違います。
健康をキープするために日々摂取すべき栄養素も異なります。
特に、人間のご飯やおやつは犬にとって味が濃いことが多いです。
中には消化が悪い、あるいは犬にとっては毒となる食べ物を含んでいる可能性すらあります。
体臭だけでなく、色々な病気の原因になりうるので、安易にあげるのはやめましょう。
腸内環境を改善するサプリを飲ませてみる
腸内環境を改善するサプリを飲ませるというのも、体臭対策に有用なことがあります。
そもそも、腸内には善玉菌と悪玉菌が存在します。
バランスが取れた腸内では、有害物質を作り出す悪玉菌の働きを善玉菌が抑えてくれています。
一方で、乱れた腸内では悪玉菌が好き勝手悪さをし、悪いものを体にため込み体臭の原因となることがあるためです。
腸内環境を改善するサプリを飲むことで、ニオイが軽減することもよくあります。
腸内環境の改善は、歯周病の予防効果もあると言われています。
よくある質問(Q&A)
以下に、犬の体臭に関するよくある質問をまとめました。
犬の体臭についてまとめ
犬の体臭の原因は、皮膚や被毛から分泌される皮脂と汗、そして微生物が結びつくことで発生する獣臭です。
特にラブラドールやゴールデンなどの犬種は体臭が強い傾向があり、体臭軽減には食事も重要な要素です。
消化が難しい4Dミートや植物性タンパク質、添加物が多いフードは腸内環境を悪化させ、体臭を強めることがあります。
おすすめのドッグフードには体臭軽減効果が期待できる、アランズナチュラルやナチュロルなどがあり、消化性が高く添加物不使用であることが特徴です。