フレンチブルドッグは皮膚や関節にトラブルを抱えやすい犬種です。
さらに、太りやすい犬種でもあるため、餌選びに悩んでいる飼い主は多いことでしょう。
そこで本記事では、
などを紹介しています。
フレンチブルドッグのドッグフードの選び方
フレンチブルドッグのドッグフードの選び方のポイントは4つあります。
- 高タンパク・低脂肪・低カロリーのものを選ぶ
- オメガ3&6脂肪酸配合のものを選ぶ
- 関節軟骨成分配合のものを選ぶ
- 不要な添加物が配合されていないものを選ぶ
それぞれの詳細を以下で解説しています。
高タンパク・低脂肪・低カロリーのものを選ぶ
フレンチブルドッグは骨量が多く筋肉質な体格をしているものの、脂肪を溜め込みやすく太りやすい体質をしています。
筋肉質な健康体を維持するのにぴったりなのは、質の良いタンパク質を多く含む、低脂肪・低カロリーなドッグフードです。
主原料には肉や魚、その中でも低脂肪の動物性原料が全体の50~70%を占めているものがおすすめです。
オメガ3&6脂肪酸配合のものを選ぶ
フレンチブルドッグは皮膚が弱く、皮膚炎や皮膚病になりやすい犬種と言われています。
そのため、皮膚トラブル対策に有用な必須脂肪酸、中でもオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸配合のドッグフードを選ぶのがおすすめです。
ただ、オメガ6脂肪酸を含むドッグフードは多くあるものの、オメガ3脂肪酸を含むものはあまりありません。
フレンチブルドッグ用のドッグフードは、特にオメガ3脂肪酸が配合されているかに注目して選びましょう。
関節軟骨成分配合のものを選ぶ
フレンチブルドッグは、膝関節が外れる膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)や椎間板ヘルニアになりやすい犬種です。
関節軟骨成分として知られるグルコサミン・コンドロイチン・コラーゲン・ヒアルロン酸などが配合されているドッグフードを選んであげましょう。
また、最近、関節に良い新成分としてMSM(メチルスルフォニルメタン)が配合されたドッグフードが増えています。
アミノ酸構成要素のひとつであるMSMは、関節痛を緩和してくれる働きを持つ有用な成分です。
不要な添加物が配合されていないものを選ぶ
大切な愛犬が日々食べるドッグフードは、できるだけ添加物が少ないものを選ぶと安心です。
もちろん市販のドッグフードに含まれるのは、健康上問題ないことが立証された量の添加物だけです。
ただ、添加物の摂取は少量であっても胃腸に負担をかけやすく、消化不良などを引き起こすことがあります。
愛犬の健康を願うなら、不要な添加物ができるだけ使われていないドッグフードを選んであげましょう。
避けたほうが良い添加物の具体例を示したのが以下です。
など。
甘味料や着色料は、不要な添加物の典型例です。
人が食べる食材への使用が禁止されている発がん性を有する酸化防止剤BHA・BHT・エトキシンなども、避けるべきです。
一方で、栄養を補ってくれる栄養添加物や、保存性を良くしてくれる酸化防止剤など、良い効果をもたらしてくれる添加物もあります。
フレンチブルドッグにおすすめのドッグフード5選
フレンチブルドッグの特徴を踏まえて調査をした結果、以下5つのドッグフードをおすすめします。
商品名 | 形状 | 主原料 | カロリー(100gあたり) | 価格(税込) | こんな子におすすめ |
---|---|---|---|---|---|
モグワン | ドライフード | チキン&サーモン | 361.5kcal | 4,708円(1.8kg) | お腹が弱い子・食いつきが悪い子 |
カナガン ドッグフード チキン | ドライフード | チキン生肉・乾燥チキン | 376kcal | 4,708円(2.0kg) | お腹が弱い子・食いつきが悪い子 |
フィット&トリム | ドライフード | 新鮮鶏肉 | 353kcal | 9,800円(2.0kg) | 体重が気になる子 |
ベーシックフォーミュラ | ドライフード | ラム生肉・ラムミール | 320kcal | 3,740円(1.59kg) | 体重が気になる子 |
ウェルケア(フレンチブルドッグ専用) | ドライフード | 肉類(鶏肉・チキンミール) | 335kcal | 1,945円(4.5kg) | 犬種ならではの悩みをトータルケアしたい子 |
以下では、それぞれのドッグフードの詳細を紹介しています。
モグワン
公式URL:https://www.mogwandogfood.co.jp/
形状 | ドライフード |
---|---|
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | チキン&サーモン(生肉・乾燥肉)56.5% |
カロリー/100g | 361.5kcal |
必須脂肪酸 | オメガ3脂肪酸:1.18% オメガ6脂肪酸:1.63% |
関節軟骨成分 | グルコサミン・MSM・コンドロイチン |
添加物 | 人工添加物不使用 |
価格(税込) | 4,708円 1.8kg |
原産国 | イギリス |
ヒューマングレードの原材料を贅沢に使用した全犬種・全年齢対応のドライタイプのドッグフードです。
また、ココナッツオイルやリンゴ、カボチャなどの野菜やフルーツをたっぷりと使用しており、栄養も満点です。
関節サポート成分はもちろん、サーモン由来のオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているところも、フレンチブルドッグ向きです。
モグワンはこちら
カナガン ドッグフード チキン
公式URL:https://www.canagandogfood.co.jp/cart
形状 | ドライフード |
---|---|
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | チキン生肉26%・乾燥チキン25%(肉類含有量60%) |
カロリー/100g | 376kcal |
必須脂肪酸 | オメガ3脂肪酸:0.90% オメガ6脂肪酸:2.80% |
関節軟骨成分 | コンドロイチン・グルコサミン・MSM |
添加物 | 人工添加物不使用 |
価格(税込) | 4,708円 2.0kg |
原産国 | イギリス |
放し飼いでのびのびと育った鶏の生肉と、高タンパクの乾燥チキンを主原料に使ったドライタイプのドッグフードです。
ドッグフード全体の50%以上を肉類が占めています。
また、グレインフリー仕様で消化が良く、お腹に良いオリゴ糖や関節サポート成分を配合。
さらに、粒が小さめで中心に穴が空いているので、小型犬であるフレンチブルドッグでも噛み砕きやすくなっています。
カナガンはこちら
オリジン フィット&トリム
正規代理店URL:https://trumpets-shop.jp/
形状 | ドライフード |
---|---|
対象年齢 | 成犬・シニア犬 |
主原料 | 新鮮鶏肉 (25%), 生の丸ごとニシン (6%), 生七面鳥肉 (6%), 新鮮鶏内臓 (レバー, 心臓) (6%), 生の丸ごとヘイク (5%), 生の丸ごとサバ (5%), 新鮮卵 (5%), ディハイドレート鶏肉 (4%), ディハイドレートサバ (4%), ディハイドレートイワシ (4%), ディハイドレートニシン (4%), ディハイドレート七面鳥肉 (4%), ディハイドレート白身魚 (4%) |
カロリー/100g | 353kcal |
必須脂肪酸 | オメガ3脂肪酸:0.9% オメガ6脂肪酸:2.2% |
添加物 | 人工添加物不使用 |
価格 | 2.0kg:税込み9,900円(Amazon参考) |
原産国 | カナダ |
主原料にタンパク質を豊富に含む新鮮鶏肉を使ったドライフードです。
また、穀物は一切使わず、低GIの野菜や果物などを贅沢に使用しているのも特徴です。
使う食材にとことんこだわって作られています。
オリジンはこちら
ナチュラルハーベスト ベーシックフォーミュラ メンテナンススモール
公式URL:https://natural-harvest.co.jp/
形状 | ドライフード |
---|---|
対象年齢 | 成犬・シニア犬 |
主原料 | ラム生肉(Fresh Lamb)・ラムミール |
カロリー/100g | 320kcal |
必須脂肪酸 | オメガ3脂肪酸:0.6% オメガ6脂肪酸:1.3% |
関節軟骨成分 | コンドロイチン・グルコサミン |
添加物 | 人工添加物不使用 |
価格(税込) | 3,740円 1.59kg(Amazon参考) |
原産国 | アメリカ合衆国 |
嗜好性の高いラム肉を贅沢に使ったドライフードです。
また、真空パックされた状態で届く、品質に対する安心感の高さも魅力です。
ウェルケア フレンチブルドッグ専用
公式URL:https://www.yeaster.co.jp/d/wellcare_dog/index.html
形状 | ドライフード |
---|---|
対象年齢 | 全年齢 |
主原料 | 肉類(鶏肉・チキンミール) |
カロリー/100g | 335kcal |
必須脂肪酸 | – |
関節軟骨成分 | コラーゲン・グルコサミン |
添加物 | 人工添加物不使用 |
価格(税込) | 2,018円 4.5kg(Amazon参考) |
原産国 | 日本 |
口や鼻の形が特徴的なフレンチブルドッグに合わせて設計された、離乳期から高齢期まで、オールステージで使える専用フードです。
また、国内工場で製造され、合成着色料・合成保存料・酸化防止剤不使用の安心感も魅力です。
フレンチブルドッグ専用フードと全犬種用フードの違い
専用フードはその名の通り、それぞれの犬種のために開発されたドッグフードです。
その犬種がかかりやすい病気や体質を考慮した成分が配合されているのが特徴です。
筋肉質な体型維持に必要なタンパク質が多め、低脂質な設計のものも多くなっています。
また、多くの専用フードが、フレンチブルドッグが食べやすい粒の形やサイズにこだわった作りとなっています。
ただ、全犬種用フードの中にも、フレンチブルドッグにぴったりなものはたくさんあります。
フレンチブルドッグと一口に言っても、ライフスタイルや体質、体型はさまざまです。
犬種専用かどうか以上に、愛犬に合ったフードを選ぶことが大切です。
フレンチブルドッグの1日の給餌量や回数
フレンチブルドッグに1日にあげる給餌量と回数それぞれの目安を、以下にまとめました。
1日の給餌量
フレンチブルドッグの体重から、1日の給餌量の目安を簡単に計算できます。
具体的な算出方法を示したのが以下です。
- 安静時のエネルギー要求量を算出:RER(kcal)=30×体重+70
- 1日に必要なエネルギー量を算出:DER(kcal/日)=RER×係数
- 1日必要な給餌量を算出:給餌量(g/日)=DER÷フード1gあたりのカロリー
2つ目に使う係数は、愛犬の年齢や体型を参考に、以下の数値を使います。
ライフステージ | 係数 |
---|---|
子犬(4ヶ月未満) | 3.0 |
子犬(4~9ヶ月) | 2.5 |
子犬(10~12ヶ月) | 2.0 |
成犬(避妊・去勢をしていない) | 1.8 |
成犬(避妊・去勢をしている) | 1.6 |
肥満傾向 | 1.4 |
妊娠中(初めの42日間) | 1.8 |
妊娠中(43日目以降) | 3.0 |
授乳中 | 4.8 |
老犬(7歳以上) | 1.4 |
特に子犬の成長は目覚しく、日々体重がめまぐるしく変化していきます。こまめに体重を測って給餌量を算出し直すのがおすすめです。
1日に餌をあげる回数
フレンチブルドッグに餌をあげる回数の目安は、年齢によって変わります。
年齢別で目安となる回数をまとめました。
ライフステージ | 1日に餌をあげる回数 |
---|---|
2~3ヶ月 | 4回 |
4~5ヶ月 | 3回 |
6~7ヶ月 | 2~3回 |
8~12ヶ月 | 2回 |
成犬(1~7歳) | 2回 |
老犬(7歳~) | 2~3回 |
消化器官が未熟な1歳未満のフレンチブルドッグには、少量ずつ餌をあげる必要があります。
また、消化器官が衰えてくるシニア犬も、1日の餌の回数を2~3回に分けるのがおすすめです。
これにより、食べるたびにかかる消化器官への負担を減らせます。
フレンチブルドッグがドッグフードを食べない理由
フレンチブルドッグがドッグフードを食べてくれない代表的な理由としては、以下の3つが考えられます。
- 体調不良
- ストレス
- 味や香りが気に入らない
それぞれの詳細と対処法を、以下で解説しています。
体調不良
フレンチブルドッグは基本、食いしん坊な犬種ですが、体調不良が原因でドッグフードへの食いつきが悪くなることがあります。
体調不良が原因の食欲不振の場合、急激な食欲低下とともに、それ以外の症状が出ることが多いです。
愛犬の様子に少しでも違和感を覚えたら、かかりつけ医に診てもらいましょう。
また、上顎よりも下顎が長いフレンチブルドッグは、腔内トラブルを起こしやすい犬種です。
歯周病などの腔内トラブルが原因で、餌を食べなくなることもよくあります。
ストレス
フレンチブルドッグは、ストレスを感じやすい犬種です。
寒暖差や餌の変化、運動不足、スキンシップ不足など、さまざまな要因がストレスの原因になり得ます。
特に、短頭種であるフレンチブルドッグは、住居の寒暖差に非常に弱いです。
快適な住環境を整えてあげることは、フレンチブルドッグの健康に欠かせません。
ストレスがたまったフレンチブルドッグは、手足をやたらと舐めたり破壊行動を取ったり、お腹の調子を崩すこともあります。
食欲不振とともにこれら症状がひとつでも当てはまったら、考えられるストレスをひとつひとつ取り除いてあげましょう。
味や香りが気に入らない
ドッグフードの味や香りが気に入らないことを理由に、食べたがらなくなることもあります。
人同様、フレンチブルドッグにもそれぞれ好みがあります。
好みでないドッグフードを無理にあげ続けるのはやめて、他のドッグフードを試してみるのも手です。
また、同じドッグフードであっても、フードの酸化を理由に食べなくなることがあります。
特に、犬であるフレンチブルドッグは、人間の1億倍嗅覚が優れています。
人で香りの変化を感じるレベルであれば、すぐにそのドッグフードは処分すべきです。
フレンチブルドッグのご飯にまつわる注意点
フレンチブルドッグにあげるご飯において注意すべき点は、年齢とともに変わってきます。
以下に、年齢別の注意点をまとめました。
子犬期
1歳頃までの子犬期は、日々どんどん成長します。
良質なタンパク質を多く含む食事で、体作りをしっかりサポートしてあげましょう。
成長に必要な栄養素を子犬期にしっかり摂取できていたかどうかは、その後の健康を大きく左右します。
こまめに体重を量り、あげる餌の量・質を調整してあげましょう。
成犬期
1~7歳ごろの成犬期は、子犬の時より代謝が落ちてきます。
ただ、運動量や筋肉量は増えるので、タンパク質豊富で低カロリーな成犬用ドッグフードがフレンチブルドッグの成犬には合います。
また、フレンチブルドッグの成犬の食事は朝と夜2回に分けるのが理想とされているものの、そのスタイルにこだわる必要はありません。
早食いのクセがあったり、おやつをねだることが多い場合は、食事の回数をもう少し細かく分けるのがおすすめです。
老犬期
7歳以降のシニア期に入ってくると、運動量や代謝が落ちたり、歯周病や口臭など、口腔内の異常が多くみられる時期でもあります。
愛犬の様子を見つつ、シニア用ドッグフードに切り替えてあげましょう。
老犬のフレンチブルドッグには、太りにくく消化器官に負担がかからない、低カロリー・低脂質なドッグフードが合います。
噛む力が弱っていて食が進まないこともあるので、その場合には小粒のものやウェットタイプのドッグフードを選んであげましょう。
フレンチブルドッグのドッグフードに関するQ&A(よくある質問)
以下に、フレンチブルドッグのドッグフードに関するよくある質問をまとめました。
フレンチブルドッグ向けおすすめドッグフードまとめ
フレンチブルドッグは、太りやすい上に、皮膚や関節にトラブルを抱えやすいデリケートな犬種です。
今回紹介した5つのドッグフードはいずれも、フレンチブルドッグ向きと言えます。